快適な住まいづくり
  1. 温度をコントロール
  2. 快適な家を温度面から考えたとき求める性能にもよりますが断熱性能・気密性能(隙間を少なくすること)を高くする必要があります。
    冬暖かく、夏涼しい家は、次世代省エネ基準を参考にするといいでしょう。
    ただし、次世代省エネ基準の断熱・気密性能でも冷暖房が要らないわけではありません。 また、開口部の計画を失敗すると凄く暑い家が出来上がってしまうことがありますので注意が必要です。
    快適な家を考えるとき、建物内の温度差が5℃以上にならないように24時間冷暖房することをお奨めしています。
    冬の室内温度18℃〜23℃夏の室内温度25℃〜27℃くらいが一般的に快適な温度と言われています。 体感温度は、室内空気温度だけでなく床・壁・天井面からの輻射熱によるものが大きいので断熱性能が必要になります。
    断熱性能が低い家は、床と天井面の温度差が大きくなり不快になります。
    ヒートショックの心配ない家で快適な生活をしましょう。
    断熱性能の低い家ほど暖房温度が高くないと暖かく感じられません。
    【左】体感温度断熱性の悪い家、【右】体感温度性能のいい家
  3. 湿度をコントロール
  4. 快適な住まいをつくるためには、湿度を40%〜60%にコントロール出来ると快適な生活ができます。
    木の家は、構造材(柱・梁など)が湿度をコントロールしてくれます。(ただし、室内にビニールクロスを張ったりビニールで防湿層を設けている場合は調湿機能は、期待できません。)
    湿度の高いときは、湿気を吸い込み湿度の低いときは、湿気を吐き出してくれます。
    床・壁・天井の仕上げ材を調湿機能のある材料を使って仕上げたり壁体内や小屋裏を、室内と空気が循環する構造にすると室内の湿度を住む人にとって快適な湿度側にコントロールしてくれます。
    どれくらいの湿気を木材は、吸ったり吐き出したりしてくれるのでしょう。
    当社の50坪で2階建ての場合でみてみます。(通常より木材を沢山つかってます。)
    基礎・壁外断熱で屋根は垂木した断熱です。
    断熱材の内側で使用した構造材(柱・梁等)が16.5m3、端柄材11.8m3で計28.1m3です。
    解りやすい気温30℃、湿度75%のときの平衡含水率は15%です。
    当社で使用するスーパーJドライ檜の含水率は、平均だと13%くらいです。
    15%−13%=2%分の水分が木材の中に蓄えられた計算になります。
    檜の比重を0.4として計算します。
    28.1m3×0.4×0.02=0.2248t/m3
    これは、水分を新たに約225g蓄えたと言うことです。
    建物全体では1686gの水分を蓄えていることになります。(平行含水率15%の場合です)
    木材の含水率
    木材・平衡含水率 また冬の場合はどうでしょうか。
    北関東は、全国的に見ても乾燥した地域です。
    前橋のデータでは、2月の建物内木材の平衡含水率は10.5%くらいになっています。24時間暖房の家では、10%以下になります。
    梅雨時に15%、冬10.5%、その差4.5%分約505g分の水分が木材から徐々に放出されて調湿してくれるわけです。
    木で家をつくる時にこの効果を無視してビニールで調湿機能を殺してしまうのでは、木で家をつくる意味がないのではないでしょうか。
    木材の平衡含水率図表

    外気の湿気を温度に対して平衡になる含水率がどれくらいかを示すグラフ。たとえば温度が15℃で湿度が50%のところをみると、平衡含水率は約10%。 温度30℃、湿度75%では平衡含水率は15%。平衡含水率は温度と湿度によって違ってくることがわかる。含水率が増えれば木材の寸法は伸び、減少すれば縮む。

    ついでに先に触れた気温30℃、湿度75%で木材の平衡含水率15%ということは含水率の不明な材料やKD材でも含水率20%のものは平衡含水率15%になるまでは、水分を放出しつづけるということです。
    正確なデータはありませんが最低1年間(冬を越すまで)は必要になるとおもわれます。(平衡含水率になるまで)
    北関東では平衡含水率が10.5%〜16%で変化しますので含水率は20%以下で作る必要があります。

    湿度が低ければ28℃でも暑く感じませんし、湿度が高いと25%でも汗が蒸発せずにべたついて不快に感じます。
    快適な家は、湿度を自然にコントロールしてくれる家だと思います。

    各地の平衡含水率

  5. 夏は空気を動かそう
  6. 人が快適と感じることには、湿度が大きく影響しています。
    真夏の炎天下、気温32℃以上の時でも大きな木の木陰で、風がふいていると涼しく感じられます。また、25℃の室内でも暑いと感じる事もあります。
    これは、私たちの体より出る汗の影響です。32℃でも風があり汗が蒸発してくれると涼しく感じられます。27℃でも湿度が90%にもなる梅雨時の不快感は、汗が蒸発しない為べとつき体温が高くなってしまうために不快に感じます。

    人は汗をかくことで体温を調整しています。
    汗が蒸発するときに気化熱を体から奪ってくれるので体温があがらずに快適に感じます。
    夏、人は理屈は知らなくても、ウチワで体に風邪を送ると涼しいことをしっています。
    夏はエアコンの設定をむやみに低くせずに、扇風機などと併用し柔らかな風邪を感じる程度に空気を動かしましょう。

    冬は、温度20℃でも高断熱の家は快適です。しかし吹き抜けなどで天井面と床面の温度差が出てしまう性能の家の場合は、シーリングファンなどで空気を撹拌する必要がでてしまいます。(24時間暖房の場合)
    冬は、夏と逆で20℃の風は人にとって冷たい風にかんじます。
    湿度の低い乾燥した風は、必要以上に熱を奪ってしまうために寒さを感じる事になってしまいます。


  7. 開口部計画が特に大切
  8. 南面に面した吹き抜けに2階までつながった大きな開口。
    日差しが沢山入って明るいリビング。
    これでもかと南面屋根にトップライト。
    ガラスは、LOW-Eガラスだから夏の日射も平気です。

    こんな言葉があったからか、お客様の要望だからか一目見たときに暑そうな家だなと思う家が結構あります。(外観はカッコイイけど。)

    同じ性能のサッシでも、夏の直射日光(夏期日射取得量)が室内に入る量でまったく別の室内温度になってしまいます。 (夏の日差しが入っている床面の湿度は60℃ぐらいにはなっています) 開口部の計画次第で、冬は日差しを取り込み夏はカットすることが可能です。 私の事務所の窓(南面)は、5月中旬以降は日差しをカットする設計になっています。 東西の窓は、シェードやすだれ等でサッシュの外側で日差しを除けて下さい。

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